結婚指輪を左手につける意味は?結婚指輪にまつわる言い伝えあれこれ
どうして結婚指輪は左手の薬指につけるのでしょうか?ここでは、結婚指輪を左手の薬指に着けるようになった理由や由来についてご紹介しています。
「結婚指輪は左手の薬指に着けるもの」。ほぼ全世界共通のこのルールはあまりにも当たり前すぎて何の違和感もなく受け入れていますが、結婚指輪はなぜ左手の薬指に着けるのでしょうか? そんな素朴な疑問を解消するべく、結婚指輪を左手の薬指に着けるようになった由来のあれこれについて調べてみました。
色々と調べてみると、結婚指輪を左手の薬指にはめるようになったのは古代神話にルーツがあると言われている説が多く存在しました。その中でも最も多かったのがこちら。
結婚指輪を左手の薬指に着けるようになった起源は古代ギリシャ・ローマからきていると言われており、当時の解剖学では左手薬指の血管が心臓に直結していると考えられていたからだそうです。そして心臓には「人間の感情を司るもの」があると言われており、その感情が愛に結びつくことから、一生の愛を誓う結婚指輪は左手の薬指に着けるようになった。つまり、ハートに一番近いのが薬指というわけです。
参考:http://www.maktabatalarab.com/3.html
また、こんな説もあるそうです。
“男たちは女性の左手に結婚指輪をはめたが、これは女たちの魔力を封じ、女たちの心をつなぎとめておくためだった。男たちは、太古の昔から、女性の体内では心臓から左手の薬指にかけて一本の導管(すなわち血管)がまっすぐに走っていると信じていた”
(出典:神話・伝承事典―失われた女神たちの復権/著:バーパラ・ウォーカー)
いずれの話も、左手薬指の血管は人間の臓器の中で一番大事な「心臓」につながっているとされており、その血管を「愛情静脈」としてみなしていたようです。そんな理由から、結婚指輪は左手の薬指にはめるのが最適とされてきたようです。
もう一つ、面白い由来を見つけました。それは両手の指を使ってある実験を行った場合、薬指だけはどうしても離れることのない指だったというもの。その実験の方法がこちら。
まず両手の指を合わせ、両手の中指を第二関節の部分で折り曲げて重ねます。
そして、中指はくっつけたまま、他の指を親指、人差し指、小指の順に離していきます。
両手をぴったりと合わせる
両手の中指を第二関節でおり、第二関節同士をくっつける
中指同士をくっつけたまま、親指、人差し指、小指の順番に離す
薬指を離す(離れない)
参考:https://www.youtube.com/watch?v=57MakDoK624#action=share
実際に行ってみると、薬指以外の指は簡単に離れるにも関わらず、薬指だけはどうしても離すことができません。さらに左手の薬指は愛情を意味する指。このことから、生涯を共にするパートナーとは「離れなれない」とし、左手の薬指に指輪を着けるのだとされているそうです。
結婚指輪を左手の薬指に着ける理由には様々な言い伝えがあり、国や地域、民族によって左手の薬指以外にも色んな指に結婚指輪を着ける習慣があったそうですが、1614年、『ローマ典礼儀式書』によって、“結婚指輪は今後、左手にはめるべし”と正式に定められました。それ以降、ヨーロッパをはじめとする多くの地域で結婚指輪は左手の薬指に着けるようになったとされています。
左手の薬指に秘められた様々な言い伝えや思い。どれが正解かとは言い切れませんが、どれも「愛する人と生涯を添い遂げたい」という意味が込められているように思います。今回は結婚指輪に関して紹介しましたが、婚約指輪を左手に着ける理由も同じ。
愛し合う夫婦の証となる結婚指輪。今回紹介したようなロマンティックな言い伝えを知っていることで、左手の薬指に着ける結婚指輪が夫婦にとってより特別なモノとなりそうです。
編集者・ライター
月刊ライフスタイル誌の立ち上げ・編集、ブライダル情報誌の編集を経て2015年10月よりフリーランス活動を開始。人への興…